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August 01, 2004

技術者たちの敗戦

前間 孝則『技術者たちの敗戦』

戦時中の技術開発に従事し、戦後、廃墟の中から日本の発展の基礎を作り上げた技術者たちの物語。
筆者自身が石川島播磨重工の元エンジニアであるため、当時の技術的な背景にまで深く切り込んでおり、「プロジェクトX」のような紋切り型の感動物語に終始していないので、読み応えがある。戦前の非合理的かつ官僚的な体勢下での軍事技術開発へ対する技術者たちの問題意識が、戦後になって徹底的に合理化を推し進め、そして成功する原動力になったという図式は面白い。今日でも、非効率的な硬直した組織の改革に躍起になっている官庁や大企業は多いが、何も今に始まったことではないようだ。

投稿者 blog@tsukuba : August 1, 2004 07:19 PM

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