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November 23, 2004

京都・奈良旅行3日目〜飛鳥散策その2

3日目の午後は、再び飛鳥に戻って、史跡散策へ。
近鉄橿原神宮前駅で下車し、バスに乗って飛鳥寺(安居院)へ向かう。

推古4年(596)に蘇我馬子によって建立された寺。かつては、塔を中心に東西北に金堂を配し、その外側に回廊をめぐらせる大寺院であったそうだが、度重なる火災によって伽藍を焼失し、今は見る影も無い小さなお寺であった。

これが、有名な飛鳥大仏。

撮影禁止の寺院が多い中、飛鳥寺は撮影自由とのことで、とてもうれしい。
飛鳥大仏は推古14年(606)に鞍作鳥仏師(くらつくりのとりぶっし)が造ったもので、日本に現存する金銅仏としては最古のものだ。杏仁形の目や面長な顔立ちは、法隆寺の釈迦三尊像とよく似ている。像の大部分は建久7年(1196)の火災で焼けてしまい、造られた当時のままなのは、両眼と鼻、額を含む顔の上半分や螺髪のいくつか、右手の第1ー3指など、ごく一部分だけであるそうだ。
台座の礎石は創建当時のままであるそうで、1400年間、ずっと同じ場所に座っていたことになるそうだ。

寺の西の門から出てすぐにある、伝蘇我入鹿首塚。

大化の改新の時、切られた蘇我入鹿の首が板蓋宮跡からここまで飛んできたと言う伝説が残っている。

ちなみに、ここの案内員さんのお話がすこぶる面白い。「この寺の南の方で、蘇我馬子が・・・」と、1400年前の事件をまるで昨日ご近所で起きた出来事のごとく語るのだ。まさに歴史の中で暮らしているという感覚なのだろうか?

酒船石遺跡の亀形石造物。

湧水施設から流れ出た水が、小判形の水槽にたまり、亀形の石造物へと流れるようになっている。斉明天皇の「両槻宮」(ふたつきのみや)ではないかとも推定されている。

上記の亀形石造物のすぐ近くにある、有名な「酒船石」だ。飛鳥の謎石造物の一つで、用途不明。お酒を精製するための装置だとか、薬を作るための装置だとか、導水施設だとか、イロイロな説が唱えられている。

次に向かったのは、西国三十三観音の第7番札所になっている龍蓋寺(岡寺)だ。
天智3年(663)に、草壁皇子が住んでいた岡の宮の跡に建てられた寺。本尊の如意輪観音は、日本で現存する塑像としては最古のものであるそうだ。全長が約4.6メートルもあり、その大きさに圧倒される。

最後に訪れたのが石舞台古墳。むき出しになっている古墳の石室だ。
一説には蘇我馬子の古墳だとも言われているが、根拠があるわけではない。しかし、75トンを超えると推定される石室は、国内で最大級のものである。

投稿者 blog@tsukuba : November 23, 2004 06:23 PM

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