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December 15, 2004

みなとみらい線〜みなとみらい駅

近未来的なデザインのみなとみらい駅。

みなとみらい駅で下車し、Qeen's Squareへ向かうエスカレーターを上って行くと、ドイツ語で書かれた白いネオンが目に飛び込んでくる。ちょっと気になったので調べてみたところ、出典はベートーヴェン交響曲第9番の作詞者として有名なフリードリヒ・シラーのテキストであるそうだ。(フリードリッヒ・フォン・シラーよりデンマーク王子アウグステンブルク公にあてた美学的なことに関する書簡第27号より一部を抜粋)

樹木は生育することのない
Der Baum treibt unzählige Keime,

無数の芽を生み、
die unentwickelt verderben, und

根をはり、枝や葉を拡げて
streckt weit mehr Wurzeln, Zweige und Blätter

固体と種の保存にはありあまるほどの
nach Nahrung aus, als zu Erhaltung seines Individuums

養分を吸収する。
und seiner Gattung verwendet werden.

樹木は、この溢れんばかりの過剰を
Was er von seiner verschwenderischen Fülle

使うことも、享受することもなく自然に還すが
ungebraucht und ungenossen dem Elementarreich zurückgibt,

動物はこの溢れる養分を、自由で
das darf das Lebendige in fröhlicher

嬉々としたみずからの運動に使用する。
Bewegung verschwelgen. So gibt uns die Natur

このように自然は、その初源から生命の
schon in ihrem materiellen Reich ein

無限の展開にむけての序曲を奏でている。
Vorspiel des Unbegrenzten und hebt

物質としての束縛を少しづつ絶ちきり、
hier schon zum Teil die Fesseln auf, deren sie sich

やがて自らの姿を自由に変えてゆくのである。
im Reich der Form ganz und gar entledigt.

フリードリヒ・フォン・シラー
Friedrich von Schiller

まるで生命進化のダイナミックな歴史を讃えるような荘厳な詩句である。この生命の特性は、歴史とともに急速に発展し、今もなお変化を続けている横浜という都市にも当てはまるような気がして興味深い。

投稿者 blog@tsukuba : December 15, 2004 09:09 PM

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