2006-07-21
_ [news] 「昭和天皇メモ」の真贋論争の行方
日経新聞の報じるところによると、この「昭和天皇メモ」は昭和天皇が「当時の宮内庁長官、富田朝彦氏(故人)に語っていた」富田氏のメモらしい。ただ、テレビなどで映し出されたメモの映像を見ると、どうもしっくりとこない点がいくつかある。ネット上でもこのメモの真偽をめぐって、諸説飛び交っている様子。
どこにも昭和天皇の言葉であるとは書かれていない
公表されているメモには、「私」が語ったこととして書かれているが、この「私」が誰であるのかは書かれておらず、文脈的にヘン。
インクの色が左右で違う
左側は黒っぽいインクで書かれている。「ブルーブラック」インキで書かれた文字は、経年変化でこのような色になるのだそうだ。(インク研究会)ところが問題の右側のページは、まだ青い色が鮮やかに残っており、書いてから日が浅いように見える。左右のページで、書かれた時間にかなり長いタイムラグがあるのではないか?
藤尾元文相の就任期間が一致しない
藤尾正行の文相在任期間は1986年7月22日〜9月8日まで。「藤尾(文相)」との表現は、おかしいのではないか?
このほか、この「私」の発言が徳川侍従長の主張とそっくりであり、日付もちょうど徳川義寛氏が侍従長を勇退される時期と重なることから、「徳川元侍従長の退任会見のメモじゃないか説」も提示されているようだ。ん〜、まぁ現段階では証拠がこの手帳に貼り付けられた紙片だけだからなぁ〜、なんとも判断しかねない・・・。日経サン、ちゃんと裏とってんのかいな?