2006-10-21
_ [make] ニキシー管デジタル時計作製記
小坂井電子さんが出している“ニキシー管デジタル時計キット”を前々から作りたいと思ってチェックしていたのですが、最近、在庫が入ったという情報をキャッチしたので、さっそく購入して作製してみました。
ところで、「ニキシー管」ってご存知でしょうか?
現在、電卓などの数字表示には液晶が使われていますが、かつてはこの「ニキシー管」という素子が使われていました。
1956年に米国バローズ社が発売。国内でも1958年に岡谷電機と日本電気が国産化に成功し1970年ごろに生産量のピークを迎えたそうです。その後、蛍光表示管や7セグLEDなどに取って代わられ、現在は生産が終了し、秋葉原で見つけるのも難しくなりました。
仕組みはというと、ネオンが封入されたガラス球の中に電極があり、電気を流すと電極が光るという、とても単純なものです。網目状の電極(アノード)が1つ、それから数字の形をした電極(カソード)が0〜9まで並んでいます。通常の7セグメント表示(8の字のヤツ)とは違い、1文字づつ電極で表現しているため、手書きのような丸みのある暖かい書体で表示されます。未だに人気があるのも、そんなところかもしれませんね。
キットをオープン。大変、丁寧かつユーモアセンスにあふれた説明書が付いてきます。部品もカテゴリごとに袋に封入されていて、GOOD!
制御用IC。「PIC16F648A」というプログラム可能なマイコンを使用しています。(白いシールが貼ってあるIC)ただし、これだけではI/Oの数が足らないため、「74HC595」というゲートICでI/Oを拡張しているようです。
ニキシー管は日立の「CD71」が全部で4本。すでに、専用基板に取り付け済み。
IC以外の部品の取りつけが終わったところの図。スイッチのON/OFFをトランジスタで行っているため、やたらとトランジスタが多いです・・・
ICやボタン、電源コード、ニキシー管などを取り付け、テスターを使ってショートしていないかをチェック。(チェック方法も、説明書に詳しく書かれています)
そして、いよいよ緊張の一瞬、電源の投入!最初は、数字が流れるように順番に点灯し、「0.00.」という表示が点滅。一発で成功!
2つのボタン(「時」「分」)をつかって、時刻合わせ。
回路剥き出しのままでは高電圧部分があってキケンなため、ケースを作ってみました。千石電商で190円で買ったアクリルケースを、ニキシー管の部分が露出するように加工したものを使用。
Cds(光センサー)によって、暗いところではやや輝度が落ちるようになっているそうです。橙色の灯が映えて、なかなか幻想的な雰囲気〜♪