tetraの外部記憶箱

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2007-09-21

_ [books] 北方水滸伝を読み始めた

北方謙三の『水滸伝』の文庫判を読み始めたのだが、これが滅法面白い!

舞台は宋朝、世直しのため湖上の山塞「梁山泊」に替天行道の旗を掲げ、官軍に叛旗を翻した108人の漢たちの物語だ。オリジナルの『水滸伝』は、主人公たちは義賊という扱いで、あくまでも国に忠誠を誓い、国家転覆まで話は及ばない、中途半端な大衆娯楽小説である。ところが、北方謙三の『水滸伝』は、登場人物の名前が一緒なだけで、大胆にもまったく異質な物語に組み換えられてしまっているのだ。

北方の描く「梁山泊」は、もはや一つの国家を呈している。すなわち、「梁山泊」という国と「宋」という国との真剣なぶつかり合いである。「梁山泊」という国を支えるためには、医者や薬師、鍛冶、大工といった専門集団も必要であり、国を運営するための財源として闇の「塩の道」が用意された。筆者が、物語にリアリティーを求めた結果だろう。また、非常に多くの登場人物たちの性格を見事に描ききっている北方の筆力には、驚嘆するより他にない。

北方水滸伝は、原点とは異なってかなりアナーキーな性格を帯びている。これについては筆者自身が語っているが、青春時代を過ごした時代風景、すなわち学生運動の経験やキューバ革命の影響が少なからずあるようだ。

全19巻の長編で、文庫はようやく12巻まで出たところ。しかし、この面白さでは一気に読んでしまいそうだ。

水滸伝〈1〉曙光の章 (集英社文庫)
北方 謙三

水滸伝〈1〉曙光の章 (集英社文庫)
水滸伝〈2〉替天の章 (集英社文庫) 水滸伝〈3〉輪舞の章 (集英社文庫) 水滸伝 4 (4) 水滸伝 5 (5) 水滸伝 6 (6)
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_ [politics] こんな総理はいらない

自民党総裁公開討論会にて、麻生氏に拉致問題への対応を問われ、おもわずポロリと「ご遺族」発言をしてしまった福田氏。言い訳にもならない、意味不明な発言を続けた末に、思わず本音が漏れてしまったのだろうか。

先の参院選で自民に投票したおいらでも、さすがに福田が総理になった暁には投票できんわなwww