tetraの外部記憶箱

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2008-12-06

_ [movie] 「レッドクリフ」見てきた

まぁ、あまり良い評判の聞こえてこないジョン・ウー監督の「レッドクリフ」ですが、見てきましたよ!

「横山三国志」を何度も読み返し、「蒼天航路」も通読し、「NHK人形劇三国志」を欠かさず見ていた者としては、たとえ評判が悪くとも、見逃すわけには参りませんからねぇ〜(^^;



えー、結論から申しますと、期待通りの「駄作」ですた(爆)



総額100億の制作費をかけただけあって、映像は素晴らしいです。

アクションシーンも迫力満点!

人民解放軍を動員したマスゲーム・・・じゃなかった、戦闘シーンもすごい!

もちろん、ウー監督の作品では毎回おなじみな鳩も出ますよーw

(しかも、孔明が餌付けしてるしw)


でもなぁ〜・・・なーんか人物の掘り下げが浅くて、全然、感情移入できないんですよぉ。



三国志(演義)の魅力は、豪傑たちの活躍ももちろんですけど、それ以上に「男同士の友情」や、軍師たちの「知力を振り絞った権謀術数」にあるのですけどね。

そこんところがいまいち描ききれていないというか・・・まぁ、そもそもあの長大なストーリーを映画に詰め込むのが土台無理な話で・・・。

きっとウー監督も、そこんところを承知でアクション中心の武侠映画にしちまったのでしょう。


そーいった前提で、ある程度割り引いて見れば楽しめる作品ですよ。

ちゃんと三国志ビギナーへの説明もありますし。

基本は演義ベースだけど、オリジナルストーリーが混じりまくっていて、つっこみどころ満載だったなぁー。



=================以下、ネタバレあり====================


物語は「長坂橋の戦い」直前くらいからスタート。


これが、ぶったまげました!「反射鏡で目くらまし作戦」なんて初耳だ。

ここは、張飛が単騎で大軍を橋の上で迎え撃つ、一番の見せ所なのに・・・


美男子・趙雲の活躍はカッコよかったっす。

劉備の嫡子を背に単騎敵陣を突破するシーンも、ちゃんと描かれていて満足。


関羽もかっくいー!!!


一方、敵役の曹操なんですが、これじゃぁ、ただのエロ親父(爆)

荊州の劉備、呉の孫権を攻める理由が、絶世の美女で呉の武将・周瑜の奥さんの小喬が欲しいからだと、公然と言い放ちます。戦略も何もあったもんじゃないw

(ちなみに、演義では孔明が孫権を炊き付ける口実に利用するのですけどなぁー)

悪者なのはしょうがないとしても、もっと器の大きさを見せて欲しかったなぁ。


器の大きさといえば、劉備もイマイチ、キャラが立ってない。

本来、主役級のハズなのに、あまりに地味すぎて、ただの中年のオッサンにしか見えんよぉ・・・


トニー・レオン演じる周瑜に至っては、余りにヘン過ぎる。

大都督(全軍総司令官)という重鎮なのに、自軍を指揮しているうちに居ても立ってもいられなくなり、自ら槍を手に騎馬を駆り、先陣を切って参戦しちゃってます。

やられちゃったらどうするの?でも、むちゃくちゃ強いからいいのかw

周瑜&小喬夫妻のラブシーンも、脈絡なさ過ぎる。

夫の矢傷に包帯巻いているシーンも無駄にエロいし・・・


孔明は金城武が演じてますが、これは上手くハマってます。中国語もうますぎる!

それから、中村獅童が甘興という、甘寧をモデルにした架空の人物を演じてます。

彼も、吹き替えなしで中国語がんばっとりますよー。

ちなみに、なんでそんなオリジナルキャラ作ったのかという点ですが、どうやら後編で大活躍するらしく、史実と乖離してしまうのを避ける目的で、このような設定になったようです。


ただでさえ長い物語を短い時間に詰め込んでいるのに、やたらと本筋と無関係な無駄シーンが目に付くのも何だかなぁ・・・


で、「Part I」は、赤壁の戦いの直前で終わり。

「えっ、そこで終わりかよ!」みたいな、中途半端な所で終わってしまっています。



まぁ、色々と不満を述べてみましたが、結構、楽しんでいる俺ガイル。

きっと見てしまうんだろうなぁ〜「Part II」も・・・


5分でわかる「レッドクリフ」 赤壁 redcliff 三国志 映画