2009-02-14
_ [books] 『ヒトゲノムを解読した男 クレイグ・ベンター自伝』読了
クレイグ・ベンター博士と言えば、NIHを飛び出してベンチャー企業「セレーラ」を設立し、金儲け目的でヒトゲノムを解析・独占しようとした人物・・・僕はそんなネガティブなイメージしかなかったのだけど、本書を読めば、その人物像を大きく改めざるを得ない。(きっと、公的チームによるナガキャンのせいかも)
彼は、非常に優秀な一流の科学者だ。その上、卓越した先見の明の持ち主でもある。「公的チームはマウスのゲノム解析に集中したほうがいい」などと平然と言ってのけて、公的チームを率いるフランシス・コリンズやジェームズ・ワトソンなどを怒らせて対立してしまうが、それもこれも、卓越した先見の明の持ち主であるが故の事なのかもね。