tetraの外部記憶箱

«前の日記(2011-02-20) 最新 次の日記(2011-03-03)» 編集
Category;

2011-02-28

_ Mマウント50mmレンズ考

「BESSA R2A」の中古品の購入時、色々と考えた挙句、レンズには「NOKTON classic 40mm F1.4」を選んだ。40mmという焦点距離は、やや中途半端な印象を持たれるかもしれないが、寄ればポートレートも撮れるし、離れればスナップ的な写真も取れるため、個人的には、実は結構使いやすい画角ではないかと思っている。また、F1.4という大口径は、開放にすればフンワリとしたボケを楽しむことができるし、絞れはキリっとシャープな描写が得られるため、幅広い表現を楽しむことができる。それで居ながら、重量は175gと非常にコンパクトな上にコストパフォーマンスも高いところに惚れたのだ。似たようなスタンスのレンズとしては、PENTAX Kマウントの「FA43mm F1.9 Limited」が挙げられるだろう。こちらは、デジタルでしか使ったことがないが(35mm換算で66mmのとなってしまう)、最近のレンズにはない柔らかな描写が好きで多用している。(454gもあるけど)

BESSA R2A + NOKTON Classic 40mm

しかしながら、まだ1本目のフィルムが撮り終わらないうちに、今後のレンズへの物欲がムクムクと頭をもたげてきた。だって、ファインダーに35mmや50mmの枠が出てるんだもん。欲しくなるのが人情でしょ?(ほとんど病気w)

で、当初は「レンジファインダーの醍醐味は、やはりデジタルには無いコンパクトな超広角レンズ!」と思い、外付けファインダーとともに「SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 Aspherical II」当たりを入手してみようかと思っていたのだが、そこはやはり基本中の基本、標準画角を押さえなくては、と思い、Mマウントの50mmレンズについて調べている。現行レンズでMマウントの50mmは以下のとおり。(その他もあるかもしれないが)

(1) コシナ Voigtlander NOKTON 50mm F1.1 (428g)
(2) コシナ Carl Zeiss Planar T* 50mm F1.4 (210g)
(3) コシナ Carl Zeiss C Sonnar T* 50mm F1.5 (250g)
(4) ライカ ズマリット M50mm F2.5 (230g)

F1.1という超大口径の(1)は、重さも価格もヘビー級であり、街撮りスナップのためにレンジファインダーを携帯したいという目的を考慮すれば論外だ。また、現行のライカレンズは中古でも10万以上の出費が予想されるため、これも候補から外れる。ということで、最近のレンズに限れば、事実上、(2)と(3)との二択になる。ネット上の評価を色々と拾ってみたが、どちらも素晴らしい描写をする事は違いなく、悩ましい限り。ちなみに、Planarはガウスタイプのレンズであるため一眼レフ用としても設計しやすいが、Sonnarは一眼レフでは設計が難しいレンズ構成をしており、どちらかと言えばC Sonnarに気持ちが傾いている。

一方、現行ということにこだわらず、広く中古に候補を求めれば、その選択肢はとても広がる。僕はずっと「ライカのレンズは高い」という先入観を持っていたのだが、中古サイトをめぐってみると、半世紀前のエルマーやズミクロンともなると、案外、PlanarやSonnar以下の価格でそこそこの中古品が流通しているらしいことがわかった。もちろん、半世紀前のレンズとなれば、まだカラーフィルムが登場する前であり、傷や曇りも覚悟しなければならない。しかしながら、Mマウント機を有していながら、これらのオールドレンズを試さないのも、何だかすごく勿体無い気もしてきたのだ。

というわけで、結局、どのレンズが良いのか迷うばかりで、全く決まらない。気がついたら、全部持っていたりして(^_^;)

フォクトレンダーVM&カールツァイスZMレンズWORLD (日本カメラMOOK)

フォクトレンダーVM&カールツァイスZMレンズWORLD (日本カメラMOOK)