tetraの外部記憶箱

_ フィルムカメラの面白さ

(BESSA R2A + NOKTON classic 40mm F1.4 S.C.)

「なんで今さらフィルムなの？」
レンジファインダー機を購入してから、何度、この質問を投げかけられたことだろうか。

これに対する答えは、
「趣味だからね」
としか答えようがない。

実際のところ、実用的にはフィルムカメラはデジタルカメラに対して、全くの優位性を持っていない。
デジカメのオートフォーカスは優秀だし、解像度も大きく引き伸ばして印刷するのでなければ、まったく問題ないレベルになった。
したがって、ただ単に記録のための道具として考えるならば、今やデジカメで十分なのだ。

しかし、写真を趣味として考えた場合、機械任せにシャッターを押すだけでは味気ない。
レンズの味、絞り、露出、構図を考えつつ、シャッターを一押しする時の緊張感、これが楽しいのだ。

それは、筆で絵や文字を描くことに似ている。風景画家に向かって「なんで今さら絵の具なの？カメラで撮影すればいいじゃない？」と言う人はいないだろう。また、書道家に向かって「なんで今さら筆なの？ボールペンで書けばいいじゃない？」と言う人もいないだろう。それと同じで、限られたパラメータを操りつつ自分の表現を見出すのが、趣味としての写真なのである。

僕は、これまでペンタックスで単焦点レンズを楽しんできたけど、どちらかと言えば、より趣味性の高いレンジファインダー機でこそ、単焦点の面白味も引き出せるように思うようになった。んー、いっそのこと、ペンタックスの単焦点、売っぱらってしまおうか！？